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135倍⁉︎伸縮する猫の目の凄い性能

  • はる
  • 7月1日
  • 読了時間: 4分

更新日:4 日前

猫の黒目って、まん丸になったり、細い線みたいになったりしますよね。

でも実は、ただ明るさに反応しているだけではないのです。 この変化の具体的な凄さについて、解説します。


1. 猫の瞳孔は、面積が約135倍も変わる

猫の瞳孔は、ただ少し大きくなったり小さくなったりしているわけではありません。

研究によると、イエネコの縦長の瞳孔は、細く閉じた状態から大きく開いた状態まで、面積で約135倍も変化するとされています。ちなみに、人間の丸い瞳孔の変化は約15倍。

猫の目は、人間よりずっと大きな幅で光の量を調整できるのです。


2. 縦長の目は、近くの獲物との距離を測るため?

猫の瞳孔が縦長なのは、「光の量を少なくする」ためだけではありません。 小さな待ち伏せ型のハンターにとって、獲物までの距離を正確に測るためにも役立つと考えられています。


2015年に発表された研究では、陸上動物214種の瞳孔の形と生態が調べられました。 その中で、前向きの目を持つ待ち伏せ型捕食者65種のうち、44種が縦長の瞳孔を持っていたと報告されています。さらに、その多くは肩の高さが42cm未満の、地面に近い位置で狩りをする動物でした。


猫のように低い姿勢で獲物を狙う動物にとって、縦長の瞳孔は距離感をつかむ助けになります。前向きの両目で距離を測りつつ、ぼけ方の違いも利用して、飛びかかるタイミングを見極めていると考えられているのです。

ちなみに、ライオンやトラのような大きなネコ科動物は丸い瞳孔です。同じネコ科でも、体の高さや狩りのスタイルによって、目の形が変わっているのは面白いですよね。


3. 暗闇が見えるのではなく、人間の約6倍暗さに強い

「猫は暗闇でも見える」と言われることがありますが、完全な真っ暗闇で見えているわけではありません。猫の目が得意なのは、ほんの少しの光を上手に使うことです。



猫の網膜には、暗い場所で働く杆体細胞が多くあります。さらに、網膜の奥には「タペタム」という反射板のような層があり、網膜を通り抜けた光をもう一度反射して、光を再利用します。コーネル大学の解説では、この仕組みにより、猫の光への感度は人間の約6倍と考えられています。

つまり、私たちには暗闇に見える環境でも、猫にはまだ6倍の手がかりを受け取ることができているのです。 夜に猫の目がキラッと光るのも、この反射板の働きによるものです。


4.暗さだけじゃない。黒目は“気持ち”にも反応する

猫の黒目が大きくなる理由は、暗いからだけではありません。

興奮しているとき、遊びに夢中になっているとき、驚いたとき、怖がっているときにも、瞳孔が大きくなることがあります。


これは、猫の目が自律神経の影響を受けているためです。瞳孔の大きさは、明るさだけでなく、恐怖・攻撃性・喜び・興奮といった感情の高まりによっても変化すると、獣医行動学系の解説でも紹介されています。


たとえば、猫じゃらしを狙っているときに黒目がまん丸になるのは、「暗いから」ではなく、狩りモードに入って気持ちが高ぶっているサインかもしれません。


実際に、猫の体の読み取りでは、瞳孔が大きい状態は「遊びたい興奮」でも「恐怖や攻撃性」でも起こるため、耳・しっぽ・姿勢と一緒に見ることが大切だとされています。

つまり、黒目が大きいからといって、必ず「ごきげん」や「怖い」と決めつけることはできません。


しっぽが立っていて、耳も前を向き、体がゆるんでいれば、遊びたい気分。

反対に、耳が横や後ろに倒れ、体を低くしていたり、しっぽを強く振っていたりするなら、緊張や警戒のサインかもしれません。


また、左右の瞳孔の大きさが明らかに違う、片目だけずっと大きい・小さい、光に反応しない、目を痛そうにしている場合は注意が必要です。瞳孔の左右差は「瞳孔不同」と呼ばれ、目や神経の異常が関係することがあります。


猫の目は、光を約135倍の幅で調整し、暗さに強く、距離を測るだけでなく、気持ちの高まりまで映し出しています。


あなたの猫ちゃんの黒目は、どんなときにいちばん大きくなりますか?

コメントで教えてくださいね。


出典

  • UC Berkeley「Pupil shape linked to animals’ place in ecological web」猫の瞳孔面積が約135倍変化すること、縦長の瞳孔と小型の待ち伏せ型捕食者の関係について。(Berkeley News)

  • Banks, M. S. ほか「Why do animal eyes have pupils of different shapes?」Science Advances, 2015動物214種の瞳孔形状と生態を分析した研究。(科学誌)

  • Live Science「Why do animals have different pupil shapes?」縦長の瞳孔が距離感やぼけの手がかりに関わる仕組みについての解説。(Live Science)

  • Cornell Feline Health Center「Feline Vision Problems: A Host of Possible Causes」猫のタペタム、光への感度が人間の約6倍とされることについて。(コーネル獣医学部)

  • Merck Veterinary Manual「Eye Structure and Function in Cats」猫の虹彩・瞳孔・杆体細胞・タペタムなど、目の基本構造について。(Merck Veterinary Manual)

  • VCA Animal Hospitals「Anisocoria in Cats」猫の瞳孔不同について。(Vca)

 
 
 

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